先日、日本を発ち、モザンビークへと戻ってきました。
帰宅早々、洗面台の排水口が腐敗して外れたのには驚きましたが、
モザンビークらしい、と思って部品を買いました。
その購入した部品のネジのサイズが間違っていて、今はネジを探しています。
台所の流し台と、洗面台の排水口、同じだと思っていたらネジのサイズが違うのか・・・
さて、今回は、エコノミー症候群について書きたいと思います。
モザンビークー日本間の移動は、飛行機内で15時間ぐらい過ごします。
その際、僕はエコノミー症候群が恐いので、いくつかの対策をとっています。
エコノミー症候群、軽視している方もいると思います。
実際、僕の妻もそうですし、今回隣に座っていた日本人女性も、対策をとらず、席にずっと座っていました。
それを見て、「これはマズイ」と感じ、危険性を訴える記事を書こうと考えました。
それではこれから、エコノミー症候群のこと、恐ろしさ、対策を書いていきます。
1. エコノミー症候群とは?
1.1. エコノミー症候群とは
まず、エコノミー症候群とは何なのか。
エコノミークラス症候群は、飛行機や車の中などで長時間同じ姿勢でいると足の血液の流れが悪くなって血の塊ができてしまうとされるもので、中には、その塊が血管を通じて肺の動脈まで運ばれ、最悪の場合、血管がつまって亡くなることもあります。
車の中だけでなく、避難所でも体を動かさずに座ってばかりいると発症するリスクが高まるとされています。東日本大震災でも、地震の発生から4か月後までに宮城県内の32の避難所で検診したところ、足の血管から血の塊が確認された人が190人見つかったという報告があります。
要するに、
・長時間同じ姿勢でいると、血液の流れが悪くなり、「血栓(けっせん)」という血の塊ができる
・それが肺に達すると、血管が塞がり、時には重症化して命の危険もある
ということ。
注意点は、これが飛行機内だけでなく、普段の生活の中でも起こり得る病気だということです。
血の塊、それだけ聞くとかなり恐い響きを持ちます。
ほとんどの場合、できた血の塊は溶けてしまうので、問題ありません・・・が、
血の塊が溶ける前に、肺へ流れて血管を塞ぐ
状態になったら、大変危険です。
血栓が肺動脈を塞いでしまうと、酸素供給量が減り、様々な症状が発生します。
例えば、下記のような症状。
- 息苦しさ、呼吸困難
- 胸や背中の痛み
- 動悸、心臓の鼓動が早くなる
- めまい、失神
- 冷や汗
- パニックなどの精神不安
- 身体のだるさ、倦怠感
深刻になると、心肺停止状態に陥る可能性もあります。
それがエコノミー症候群です。
1.2. かかりやすい人
この病気、人によってかかりやすさが異なります。
症状にかかりやすい人は、下記のとおり。
- 肥満である
- 静脈瘤を起こしたことがある、起こしている
- 生活習慣病を持っている
- 喫煙者である
- 40歳以上の女性である
- 身長150センチ以下である
- 足を組む癖がある
どうです?対象となる人、多いのではないでしょうか。
簡単に言うと、血液がドロドロしている人は、血栓のできやすい身体です。
身長150cm以下、というのは、血栓の発生するふくらはぎの容量が小さいことや、状況によってはふくらはぎが圧迫されやすいポジションにいく、といったことから対象者となっているようです。
1.3. 死亡率
一旦発症すると死亡率が10〜30%を超える危険な病気です。
発生頻度としては0.008〜0.04%程度ですが、これが原因で死亡する頻度は17%(6人に1人)と報告されています。
引用:日本麻酔科学会HP
発生頻度はそこまで高くないですが、発症後の死亡率が高いので、油断できません。
また、発症まで時間差のある場合もあるため、
・胸の痛み、息苦しさ
・足のむくみ、痺れ、倦怠感
といった症状がフライト後に出た時は、注意が必要です。
2. 予防方法
予防方法は、そんなに難しいものじゃありません。
重要なのは、
・長時間同じ体勢でいない
・こまめな水分補給
の2つです。
要は、いかに血流を良好に保ち、血栓を作らないかがポイントです。
以下、僕が機内で心がけていることです。
対策1:席は通路側を選ぶ
一人の際は、毎回通路側を予約します。
通路席だと席を立ちやすいので、水をもらいに行ったり、トイレへ行きやすい。
窓際だと、トイレへ行くのにも気を使いますよね。
窓際だから極力我慢して寝て過ごす、そんな方が多いと思います。
でもそれは、今後やめてください。エコノミー症候群を軽視しないでください。
対策2:水は最初から用意しておく
飲み物が配られる時間まで水分補給をしない。
これはよくありません。
血液をサラサラに保つために、水は常に手元に置き、こまめな水分補給を心掛けましょう。
方法としては、
・事前に空港内で飲み物を買っておく
・飛行機に乗ったら、すぐ乗務員に「water プリーズ!」と主張する
の2つが挙げられます。
飛行機の後部スペースに飲み物が用意されているので、飲み物がなくなった場合は積極的に取りに行きましょう。
対策3:座席での足ストレッチ
これはどこの席でもできるので、是非実践してください。
足首を回したり、足の指を動かしたり、かかとの上下運動をしたりと、簡単な動きでエコノミー症候群の予防が可能です。
じーっと同じ姿勢でいること、危険ですので今後はやめましょう。
対策4:服はゆったりした物を選ぶ
これも重要です。
ピッチリしたズボンだと、血流が悪くなります。
僕も以前、ジーパンで飛行機に乗っていたのですが、締めつけ感があったのでやめました。
ズボンはゆったりしたタイプのものを選んでおくと、エコノミー症候群の予防になります。
また、靴や靴下を脱ぐのもオススメです。
靴下は航空会社が配ってくれるケースもあるので、飛行機内ではそれを履いてもいいでしょう。
おわりに
エコノミー症候群は、気をつければ十分予防が可能です。
僕が心配なのは、
エコノミー症候群って聞いたことあるけど、まぁ大丈夫だろう。
と考える人の多いことです。
僕の妻もそうでした。
重症化すれば死に至る可能性もある病気、これを軽視してはいけません。
この記事が、そうした方々へ届くことを願っています。
今回は以上です。